うつ病は心の病であるため、急激に症状が悪化したりはしません。少しずつ悪化し、いつの間にか取り返しのつかない状態になることがほとんどです。初期状態であれば日々の心がけで改善することも可能ですが、ある程度症状が重くなると自分ではどうしようもなくなります。時分ではどうしようもないくらい気持ちの落ち込みが続いているのであれば、精神科や心療内科に通うことに抵抗があるとしても早めに病院での治療を受けることが大切です。異変を感じたら出来るだけ早く病院に通院することがどのような病気でも早く治療するためにはとても重要です。病院に通院するようになるとうつ病の場合は基本的に薬による治療になります。重症の場合は一定期間入院する必要がありますが、入院する必要が無い場合は自宅から定期的に病院に通い、状況を医師に説明してその状況に応じて薬を飲むというような治療が続きます。しかし鬱病は薬を飲むだけで完治出来る病気ではありません。あくまでも薬は精神状態を安定させるための対処療法にすぎません。完治するためにはむしろ日常生活をどのように送るかに気を付ける必要があります。ではうつ病になった場合、治療中の日常生活では何に気を付ければいいのでしょうか。うつ病の治療で最も大切なことは休息です。うつ病を発症する人は何か物事を頑張って頑張り過ぎたことによって発症することがほとんどです。そしてとくにまじめで責任感が強い人ほどこの病気になりやすい傾向があります。そのため、今まで日常的におこなっていたこと、例えば会社に行って仕事をすることや学校に行って勉強することを止めるという事は自分が怠けているように感じるかもしれません。しかしすでに辛くなっている状態で継続することは病気の症状を重くするばかりです。ある程度目途がつくまで何もしないという事は症状を改善させるためにはとても大切です。いったん何もしない、何も考えない時間を作り、心身共にゆっくり休むようにしましょう。しかし、会社や学校を休んだからといって不規則な生活になることも良くありません。会社や学校を休んでいても決まった時間に起き、規則正しい生活を送ることは継続させます。昼間横になることは問題はありませんが3食はきちんと決められた時間に食べるようにしましょう。病気の症状が重い時は誰とも会いたくなくなりますし、話したくもなくなります。症状が重い場合は無理に人と接する必要はないですが、安定しているときは出来るだけ誰かと接するようにしましょう。孤独になるとどうしても自問自答します。自問自答すると何もしていない自分に嫌悪感を抱き、症状が悪化しやすいです。調子はいい時は誰かとコミュニケーションを取るようにしましょう。治療が進んで心身の調子が良くなると以前のように活動的になるような日も出てきます。太陽の光を浴びることは病気の回復にとても効果的です。調子が良い日は散歩程度で良いので、外に出て運動することを心がけると良いでしょう。うつ病の治療には本人だけではなく、家族や周りのサポートも大切です。気に変えすぎるのも禁物ですが、調子が悪そうな時は話を聞いてあげるなどして、衝動的な行動に出ないように見守るようにしましょう。